理科

理科
自然や物質、現象と人間との
関係を理解し、科学的に思考し、
創造性を発揮できる力の育成
理科

理科の特長

関心を高め、基礎を固め、課題解決へ

理科教育では、基礎学力の定着を徹底した上で、実験・観察を授業の中心に据えています。学びのきっかけになるよう、自然現象に対して不思議や疑問を引き出し、早い段階で生徒の興昧関心を高めます。そして、段階的に習った知識を活用し、研究方法を構築する探究活動にも取り組んでいきます。

生徒同士で議論しながら学ぶ

1・2年生から生徒同士が意見交換をすることで学びが深まることを体感し「主体的で対話的な深い学び」を実現します。自分の考えを発表しながら、異なる考えに触れるごとの大切さを知り、多様な意見を統合して新しいアイデアを創造していきます。高学年になると学外での発表にも積極的に取り組みます。

附属ならではの高度な設備も使用

電子顕微鏡や核磁気共嗚装匿など、昭和女子大学の実験設備を使用することができることも、附属学校ならではの強みです。自ら設定したテーマでの課題研究をこれらの設備も活用して進めることができます。また特別提携校である昭和大学の先生による特別授業を受講できるなど、レベルの高し)理科教育が行われています。
理科の特長1理科の特長2
ディレクトフォースの実験
ディレクトフォースの実験
中等部2年生の理科演習の授業ではゲストティーチャーとしてディレクトフォースの方々に来ていただき、実験をします。2019年度は“電池の仕組み”について学習し、自分たちで電池を作りました。
わくわく実験教室
わくわく実験教室
中等部1年生の希望者を対象に放課後、ゲストティーチャーに来ていただき実験教室を行います。参加は自由ですが、毎年多くの生徒が参加し、理科に興味を持つきっかけとなっています。
BST
BSTとの連携実験授業
3年生のスーパーサイエンスコース、グローバル留学コースを対象にブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ昭和(BST)の実験室でBSTの先生から英語で理科を教えてもらい実験をする機会を設けています
大学の実験機器の使用
大学の実験機器の使用
スーパーサイエンスコースの課題研究では、必要に応じて電子顕微鏡や核磁気共鳴装置、ガスクロマトグラフィーなどの昭和女子大学に配備されている機器を使って実験に取り組むこともできます。
屋久島研修
屋久島研修(サイエンスアドベンチャー)
3泊4日で屋久島研修を行います。世界自然遺産の島である屋久島でスギやコケの観察やヤクシカの生態調査、地質調査などを体験します。屋久島独自の生態系に触れることで、生態系の多様さを深く理解し、豊かな自然観や環境観を育みます。
サイエンスコース課題研究
サイエンスコース課題研究
自らテーマを設定し、研究に取り組みます。研究中に何度も壁にぶつかりますが、教員とのディスカッションなどを通してその壁を越えていく過程で、自分の考えを批判的に分析する力量や深い思考力、研究に向かう姿勢を養います。
サイエンスキャッスル
サイエンスキャッスル
スーパーサイエンスコースの生徒有志は、毎年12月に行われる『中高生のための学会 サイエンスキャッスル』に参加し、自身の研究成果を外部の方に発表します。本校発表の2演題に対して、優秀ポスター賞が授与されています。
SEPUP
SEPUP
カリフォルニア大学バークレー校で開発された理科教育プログラムSEPUP。教科書の授業とは異なり、議論しながらより実践的な課題に取り組むことで、科学にのっとった深い思考力を養うとともに、実験の技法や環境への意識を養います。
林間学寮
林間学寮
本校の施設“東明学林”で中等部1年生は自然観察を行います。世田谷キャンパスにはない自然いっぱいの山の中で竹林を歩き、シイタケが原木から生える様子を観察したり、竹に耳を近づけ命の音を聞いたりと自然を堪能します。

指導目標・内容

目標実験や観察を通して自然現象への興味関心を深める。
習得した内容を深く理解し、自分の言葉で表現できる。
議論を通じて自分と異なる考え方を享受することができる。

学習分野 / 
主な実習・実験のテーマ
1年生
2年生
3年生
生物分野
科学分野
物理分野
顕微鏡の使い方
スケッチの仕方
植物野外観察
花のつくりの観察
細胞の観察
盲斑の検出
心臓の解剖
生殖細胞の観察
遺伝の法則
DNAの抽出
葉緑体の観察
 葉緑素のペーパー・クロマトグラフィー
水中の溶存酸素量の調査
実験器具の使い方
溶解度・再結晶
気体の発生
状態変化の観察
酸化還元反応
質量保存の法則
熱分解
化学変化と熱
電気分解
電池とイオン化傾向
水溶液の性質
中和
光の反射と屈折
凸レンズの結像
音の実験
オームの法則の実験
比熱の実験
熱気球
ライデン瓶の作製
電子線の観察
磁力線の観察
誘導電流
運動の解析
浮沈子の作製
水圧の実験
力の分解
滑車の実験
エネルギー保存則
目標
興味に沿った課題を自ら設定し、適切な方法で解決を図ることができる。
 活動を通して得た知見をまとめ、考察し、他者に説明できる。
 多様な考え方に触れ、思考を深め、新たな見方考え方を模索できる。
学習分野 /
主な実習・実験のテーマ
4年生

5年生
6年生
生物基礎
物理基礎(Sコースは4年時)
生物
物理
パフの観察
酵素の最適温度の測定
ブタ腎臓の解剖
溶血の観察
植生の調査
外来生物調査
摩擦の実験
ブラウン運動の観察
断熱圧縮、断熱膨張
音波の干渉
気柱の共鳴、弦の振動
トランスの実験
渦電流の実験
アルコール発酵の実験
重力屈性の実験
脱水素酵素の実験
土壌中の生物群集の調査
遺伝子組み換え実験
絶滅危惧種の調査
花粉管の観察
びん首効果の実験
伝導速度の算出
慣性力の測定
レンズと鏡の実験
単振り子の周期
昇圧回路の作製
遠心力の測定
ゲルマニウムラジオの製作
ドップラー効果の観察
光電効果の観察
光の干渉実験
霧箱の観察
化学基礎
地学基礎化学
地学
炎色反応の観察
ペーパー・クロマトグラフィーの実験
アボガドロ数の計測
溶液の調整
中和滴定
酸化還元滴定
天体望遠鏡の使い方
黒点の観察
地球の大きさの測定
火山灰中の鉱物の観察
震源の決定の実験
化石の観察
相対湿度の測定
液状化の実験
緩衝溶液の調整
サリチル酸の合成
コロイドの実験
金属イオンの分離、反応
エステルの合成
糖、たんぱく質の実験
アゾ色素の合成
高分子の合成
走時曲線の測定
露頭線の作図
コリオリの力の実験
太陽スペクトルの観察
クリノメーターの使い方
ハッブルの法則の検証

先生からメッセージ

自然科学の言葉を正確に話せる人に。
「理科」には物理・化学・生物・地学があり、それぞれさらに細かく分かれ、とても幅広い分野です。それらを6年間でいろいろな側面から学び、どこに行っても恥ずかしくない理科的な素地を作り、好きや興味のある分野を見つけていくことを目指しています。そういう「自分」を明確に持っている人は、不確実性が高まりつつある今の世の中で、とても強いと思います。自分でテーマを決めて研究したり、多様な研修へ行ってきめ細かな指導を受けたりするなど、本校ならではの深く学べる環境で、好きなもの、進む道を見つけてほしいと思います。
理科教諭 小松 遼理科教諭 小松 遼