国語

国語
感じて、考えて、表現できる力の育成
国語

国語科の特長

アウトプットすることで身につく表現力

「感じて、考えて、表現できる力」を向上するために特に力を入れているのが、伝えたいことをアウトプットする機会を豊富に用意するということ。折に触れて短歌を詠み、文集では散文を考え、朝礼のスピーチで構成から発表まで行うことで、表現する力を研ぎ澄まし、総合的に国語力を高めます。

多角的に国語力を身につける

古典では1・2年生で百人一首を詠まれた歌人の心情にも着目して暗唱し、3年生で選抜かるた大会を開催。評論では1年生で好きな本のブックカバーを作成し語り合うビブリオバトルを、5年生で国語における5つの力(言語事項・読む・聞く・話す・書く)を結集してのディベート学習を実施。さまざまな形で国語力を磨きます。

豊かな人生を送るためのスキルに

1~3年生では的確な表現を身につけ、4年生ではプレゼンテーションで情報収集・分析する力を覚え、5年生ではディベート学習、6年生では小誦文作成というように、論理的な思考力と表硯力が着実にステップアップ。身につけたスキルは、大学受験に必要な学力に限らず、豊かな人生を送るための有用な力となります。
国語科の特長1国語科の特長2
短歌集
短歌集
学寮⽣活や研修旅⾏を中⼼に3年間詠み続けてきた短歌は、短歌集の形で中等部と⾼等部それぞれの卒業式に⽣徒の⼿元へ届きます。学年が上がるにつれて上達していく作歌の腕や視点の変化に、⽣徒たちは⾃⾝の成⻑を実感しつつ、過ぎた⽇々の思い出に浸ります。
私が⽀えられた⾔葉
私が⽀えられた⾔葉
「⾔葉との出あい」というテーマで、⾼等部5年⽣がクラス毎に1⼈1ページずつ⾃分が⽀えられた⾔葉を綴った⼩冊⼦。今までに⾃分が⽀えられた⾔葉を友⼈に発信することで、更には卒業後には多くの⼈々に温かな⾔葉を発信する⼒・⼼を持って欲しいと願っています。
図書館の本棚
図書館の本棚
⽂学作品の読書、辞書を使った調査など、図書室は国語科と縁の深い場所です。中等部1年⽣と⾼等部4年⽣の夏に配付する読書案内「昭和の100冊」に掲載した本も図書室で借りられます。秋の朝の読書を⼀定の期間⾏い、あらゆる本から⾔葉と出会い、世界を広げます。
宿泊⾏事における短歌指導
宿泊⾏事における短歌指導
年に1回実施される学寮研修では、1⽇に2⾸以上短歌を詠み、その⽇を振り返ります。世⽥⾕キャンパスをバスに乗って出発するときの期待や、学寮⽣活で⽬標を達成しようとする意欲、学寮ならではの景⾊など、短歌に詠まれる対象はさまざまです。
かるた会
かるた会
中等部1・2年⽣の古典の授業で、「百⼈⼀⾸」を学びます。2年間を通して100⾸の暗唱のみに留まらず、内容理解や作者の⼈物像理解、修辞法の効果も併せて学習します。毎年1⽉にはかるた会が開催されます。
古典芸能鑑賞会
古典芸能鑑賞会
中等部2年⽣で寄席、3年⽣で歌舞伎、⾼等部4年⽣で能、5年⽣で⽂楽を鑑賞します。演⽬内容によっては、話や登場⼈物の確認、⼩道具の役割について授業内で事前学習を⾏い、より深く舞台を楽しめるように準備をして会場に向かいます。
ビブリオバトル
ビブリオバトル
中等部1年⽣の評論の授業では「私のブックデザイン」というブックカバーを作成する時間があります。できあがったブックカバーを⾒せながら⾏うビブリオバトルでは、各⼈が選んだ本の魅⼒を互いに語り合うことで、さまざまな本との出会いを楽しみます。
浅間紀⾏
浅間紀⾏
浅間の豊かな⾃然に触れる1泊2⽇の遠⾜を⾼等部6年⽣の春に実施しています。⼩諸城址懐古園を訪れることから、島崎藤村の詩「⼩諸なる古城のほとり」を学習して出かけます。詩に歌われた佐久の⾵景を味わい歌碑などを⾒学する⽂学散歩の趣もある遠⾜です。
ディベート⼤会
ディベート⼤会
⾼等部5年⽣現代⽂B(評論)の授業では、中等部1年⽣から培ってきた国語における5つの⼒(⾔語事項・読む・聞く・話す・書く)を結集してのディベートを通じ、情報を収集・分析⼒、多⾓的な視点、論理的思考⼒、コミュニケーション能⼒、傾聴能⼒を体得します。
6年⽣が⽂学作品について発表
6年⽣が⽂学作品について発表
⾼等部6年⽣現代⽂講読の授業では、明治から現代にいたるまでの⽂学作品を扱い、1⼈1作品を担当して50分間のプレゼンテーションを⾏います。作者の経歴や作品の成⽴過程、主題、作品鑑賞・批評といった幅広い視点から作品を捉え、⽂学と向き合います。

指導目標・内容


1年生2年生3年生4年生5年生6年生
目標
ものの⾒⽅や考え⽅を深め、⽬的や場⾯に応じて話し、聞ける能⼒を⾝につける
様々な材料を基に⾃分の考えを深め、⽴場を明らかにして、論理的に書く能⼒を⾝につける
⽬的や意図に応じて⽂章を読み、広く情報を集め、効果的に活⽤する能⼒を⾝につける
読書や⾔葉を豊かにすることで、⽣活を豊かにする態度を⾝につける
近代以降の様々な⽂章を的確に理解し、⾔葉がもつ価値への認識を深める
⾔葉を通して他者や社会に関わろうとする態度を育てる
 ⽂章の構成や展開、表現の仕⽅などについて、⾃分の⽂章
特⻑や課題を捉え直そうとする態度を育てる
⾃分のものの⾒⽅、感じ⽅、考え⽅を深めようとする態度を育てる
育成の方策読解・
 現代⽂
さまざまな⼩説・随筆・現代詩を読み
興味関⼼を広げ考え⽅を深める
書き⼿の論理展開・語句の使い⽅を理解し⾃分の表現に役⽴てる
さまざまな⼩説・随筆・現代詩を読み
作品の背景・作者の⼼情・登場⼈物の⼼情等を理解し表現する
「思考⼒」「読解⼒」「表現⼒」をみがく
良問を解き、⼤学受験への実践⼒を⾝につける
評論さまざまな説明⽂を読み
書き⼿の意図を理解する
⾃らの興味関⼼を広げる
表現⼿法を学ぶ
⾃分⾃⾝の意⾒を持つ
情報収集・分析能⼒を⾝につけ
論理的な⽂章を書く
コミュニケーション能⼒を伸ばす(プレゼンテーション・ディベート実施)
「必修⼩論⽂」
さまざまな課題に取り組み、⼩論⽂の書き⽅を⾝につける
古典百⼈⼀⾸を覚え解釈する
歴史的仮名遣い・古典⽂法を学ぶ
漢⽂の基礎を学び書き下し⽂を作る
古典作品を読み解釈する
漢⽂の句法・近体詩の決まりを学ぶ
経験・体験
カルタ⼤会(中3)
「昭和の100冊(中学版)」読書ノート
宿泊研修で短歌を詠む
「昭和の100冊(⾼校版)」読書ノート
宿泊研修・海外研修等で短歌を詠む
検証(⽬標)
校内漢字検定年8回実施
漢字検定3級合格
校内漢字検定年8回実施
漢字検定2級合格

先生からメッセージ

経験や気付きで培われる国語力も大切に。
理数系科目やグローバル化により英語学習が注目されているこの時代だからこそ、すべての教科の土台ともなる国語を学ぶ重要性を感じています。インターネット使用やオンライン化が普及した今、取得した情報の真偽を判断し、誤解のないコミュニケーションを図るためにも豊かな国語力は必要です。さまざまな年代の作品を読んで人物の心情や著者の考えを推察すること、対面しての会話で直接的なやり取りをすることなど、多くの経験をし、気づきを積み重ねることで国語力を培ってほしいと願っています。知的好奇心とチャレンジ精神で、日々前進していきましょう。
国語科教諭 久保 尚子国語科教諭 久保 尚子