研究活動

「主体的・対話的で深い学び」も多彩に
本校では、大学や企業と連携した研究活動〈LABO研究〉、ポランティアと学びを合体した〈サーピスラーニング〉、探究活動の基礎をつくる〈私の研究〉、大学との共同研究・発表〈「コクリ」プロジェクト〉など、多彩な探究プログラムを通して、「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を展開し、課題解決力や情報発信カ、分析力、交渉力、行動力など、21世紀の社会が求める力を育成します。

LABO活動

大学や企業と連携した研究活動

ジェンダーギャップについて、
日本とフィンランドで調査・考察しました。

5年 長尾文音さん 越智美月さん
LABO活動
まだまだ女性が結婚・育児をしながら社会で活躍するには壁がある日本。将来自分たちが働く時には、少しでも状況が変わっていればいい、今から変える努力をしたいと思い、ジェンダーギャップ解消を研究するグループに入りました。
日本の企業や、ジェンダー先進国フィンランドで政府機関や現地高校を訪問し、日本人女性のジェンダーギャップは幼少期からの教育や環境によるところが大きいと仮説を設定。それを払拭するために、子どもが遊べる「ジェンダーかるた」を考えました。この成果を3 月、「SGH*甲子園」で発表しました。私たちの研究を大舞台で発表でき、幼少期からの教育が大切なことを多くの方に伝えることができました。今後このかるたをジェンダーを考えるきっかけにしてもらえたら、と思っています。

*スーパーグローバルハイスクール:「将来、国際的に活躍するグローバル・リーダーを高等学校段階から育成すること」を目的に、文部科学省が進める事業。本校は初年度(2014年度)に指定された。
Think Global⽂部科学省教育改⾰推進採択事業[グローカル型]都市型社会課題への発信⼒を育成する

サービスラーニング

ボランティアと学びを合体

高校生が社会問題を真剣に考える重要性に気づきました。

6年 伊駒 優衣さん
サービスラーニング
サービスラーニングはSDGs*からテーマを選び、4年生から2年をかけてボランティアと課題探求、解決策の提言まで行うものです。私たちのグループではゴミの3R(Reuse, Reduce, Recycle)をテーマにさまざまな清掃活動に参加し、ゴミの多さを痛感しました。その後、本格的な3R を実践することに。使用済み歯ブラシを回収して植木鉢にリサイクルする活動に参加したり、チョークの粉を集めて固めて再生する実験にも挑戦。心がけだけでなく、リサイクル&リユースの技術を高めることでゴミの量を減らせると考えました。
ポスター発表会では下級生をはじめ他校の先生方にも私たちの活動成果を説明することができました。発表を通じてより多くの方が3Rsを真剣に考え、実行してくだされば嬉しいです。
*Sustainable Development Goals= 持続可能な開発目標

「服」のチカラ・プロジェクト 

大学や企業と連携した研究活動

ユニクロの活動に協力し、「中高生でもできる社会貢献」を実践しています。

6年 宮岡 彩子さん
「服」のチカラ・プロジェクト
着なくなった子ども服を世界の難民や飢餓に苦しむ子どもたちに送る、ユニクロの“届けよう服のチカラ”プロジェクト。このSDGs を実践する取り組みに、ユネスコスクールである本校生徒会が協力して5年。中高だけでなく小学校やこども園、近くのもみの木保育園や田園調布学園にもお願いし、今年は5561 枚の子ども服が集まりました。
プロジェクトの始まりには、ユニクロの社員の方が出張授業で趣旨を話してくださり、「中高生ができる社会貢献」を意識することもできました。ポスターを作って各所に説明に行き、回収して仕分けし、段ボールに詰めてと、大変なこともありましたが、服を贈られた子どもたちの喜ぶ顔をフォトレポートで見ると、この活動の大切さを実感。後輩にもしっかり引き継ぎたいと思います。

私の研究

年間1テーマに挑み発表

1年をかけたので深く研究でき、おもしろかったです。

本科コース2年 須賀 未由子 さん
私の研究1
扁平足で悩んでいたので、扁平足をテーマに選びました。まず本で調べ、分かりやすかった本の著者である整形外科の先生の講演会に行き、扁平足が悪化すると浮き指になり、浮き指を治すと扁平足も改善することを知りました。その時はまだ自分が浮き指だと気づいていなかったのですが、その後、テレビで紹介された浮き指判断法を試してみると、私も浮き指であることが分かりました。
それからは、本やインターネットで浮き指の治し方を調べて4か月ほど自分で実践し、足の変化を、足裏に墨汁をつけ足形を取って記録。結果、扁平足も浮き指も改善し、靴も履きやすくなりました。1年もかけて1つのことを研究するのは初めてでしたが、深く研究できておもしろかったです。次は医療系とは違う分野を研究してみたいです。
サイエンスキャッスルに応募

アリの研究でサイエンスキャッスルに。
新たな道が拓けました。

スーパーサイエンスコース4年 新関 鈴子さん
私の研究2
「私の研究」で取り組んだ「アリの忌避物質を探るーヒアリの侵入を防ぐために」の研究で、中高生の学会と呼ばれるサイエンスキャッスルに応募。
ポスター発表の機会を得ました。大会では、他校の中高生が高度な研究をしていることに驚き、見やすく興味深いポスターの作り方やパワーポイントの使い方など参考になることも多かったです。さらに会場内の各大学のブースでは東大農学部の先生にご挨拶できて、専門分野の先生をご紹介いただくことにもなりました。思い切って応募したことで、他の中高生がどのような研究をしているのか分かり、今後の研究の道筋もつけられ、とても良かったです。もともと昆虫好きなので、在学中に、殺虫剤ではない「アリの忌避剤」の製品化をめざしたいと思っています。